Trust & Security
with Google Cloud
責任共有モデル・ゼロトラスト・IAM・暗号化・ネットワークセキュリティ・コンプライアンス・データプライバシーまで、セキュリティの全体像を初学者向けに詳解します。
Section 5 Overview
Section 5 の全体像と学習ポイント
試験ガイドに基づく出題範囲と、多層防御アーキテクチャの全体像を把握しましょう。
5.1 クラウドセキュリティの基礎
責任共有モデル(Shared Responsibility)・ゼロトラスト / BeyondCorp・CIA トライアド・多層防御(Defense in Depth)の概念。
基礎概念
5.2 IAM とアクセス管理
Identity and Access Management・3 種のロール・最小権限の原則・サービスアカウントの安全管理・Cloud Identity。
IAM
5.3 暗号化とデータ保護
保存中・転送中・使用中の暗号化・Google-Managed Keys / CMEK / CSEK・Cloud KMS・Cloud HSM・Confidential Computing。
暗号化
5.4 ネットワークセキュリティ
Cloud Armor(DDoS/WAF)・Cloud IAP(ゼロトラスト)・VPC Service Controls(データ流出防止)・ファイアウォールルール。
ネットワーク
5.5 脅威検出・セキュリティ監視
Security Command Center・Cloud Audit Logs(4 種類)・Cloud IDS・Chronicle(SIEM)の役割と使い分け。
監視・検出
5.6 コンプライアンス・DLP
GDPR・HIPAA・PCI DSS・Sensitive Data Protection の保護手法(匿名化・仮名化・トークン化)とコンプライアンス認証。
コンプライアンス
📌 試験の重要ポイント:Section 5 は試験全体の約 17% を占めます。「誰が何に責任を持つか(責任共有モデル)」と「各セキュリティサービスの役割の違い」が特に頻出です。
多層防御(Defense in Depth)頻出
8
データ層
AES-256 暗号化(保存中・転送中・使用中)・Cloud KMS・CMEK・Sensitive Data Protection
7
アイデンティティ層
IAM・MFA・Cloud Identity・BeyondCorp・サービスアカウント管理・Workload Identity
6
アプリケーション層
脆弱性スキャン・Web Security Scanner・Binary Authorization(承認済みコンテナのみ実行)
5
エンドポイント層
Chrome Enterprise・BeyondCorp Enterprise・デバイス管理・Endpoint Verification
4
ネットワーク層
VPC・ファイアウォール・Cloud Armor(WAF/DDoS)・VPC Service Controls・Cloud IAP・Cloud NAT
3
インフラ層
Shielded VM・Confidential VM・OS Login・VM Manager(パッチ管理)
2
ストレージ層
保存データの暗号化(デフォルト AES-256)・CMEK・Cloud HSM
1
ハードウェア / DC 層
Titan チップ(改ざん防止)・物理セキュリティ(24/7 監視)・廃棄ドライブの物理破壊
5.2 Zero Trust / BeyondCorp
ゼロトラストと BeyondCorp
「Never Trust, Always Verify(決して信頼せず、常に検証する)」という現代のセキュリティアーキテクチャの基本思想。
従来の境界型セキュリティ vs ゼロトラスト
❌ 従来の「城とお堀」モデル
- 社内ネットワーク内にいる = 信頼できる
- ファイアウォールで外部を遮断
- 一度侵入されると内部を自由に移動(横移動)
- テレワーク・クラウド時代には「社内」という概念が崩壊
- 内部犯行・認証情報窃取に無防備
✅ ゼロトラスト(BeyondCorp)
- ネットワークの場所は信頼の根拠にならない
- アクセスのたびに「誰が・どのデバイスで・何に」を検証
- リソースごとに最小限のアクセス権を付与
- すべてのアクセスがログ記録される
- デバイスの健全性・ユーザー認証・コンテキストを総合判断
Google の BeyondCorp 実装サービス
Cloud Identity-Aware Proxy(IAP)
VPN なしで社内アプリへのセキュアなアクセスを実現。アプリ単位でユーザーを認証・認可し、すべてのアクセスをログ記録。
ゼロトラストの中心
Context-Aware Access
場所・デバイス・時間帯などのコンテキストに応じてアクセスを制御。「管理されたデバイスからのみ本番へアクセス可」などを実装。
条件付きアクセス
BeyondCorp Enterprise
企業全体のゼロトラスト導入を支援するマネージドプラットフォーム。デバイス検証・ユーザー認証・アクセスポリシーを統合管理。
エンタープライズ
5.3 Identity and Access Management
IAM(アイデンティティとアクセス管理)
「誰が(Who)・何に(Resource)・何ができるか(Permission)」を制御するクラウドセキュリティの中核システム。
PRINCIPAL / 主体(誰が)
- 👤 Google アカウント(個人ユーザー)
- 👥 Google グループ推奨
- 🤖 サービスアカウント(アプリ・VM)
- 🌐 Cloud Identity ドメイン
- ⚠️ allUsers / allAuthenticatedUsers(公開設定 — 原則使用禁止)
ROLE / ロール(何ができるか)
非推奨基本ロール — Owner / Editor / Viewer
プロジェクト全体に広すぎる権限。本番環境では使用禁止。
プロジェクト全体に広すぎる権限。本番環境では使用禁止。
推奨事前定義ロール
特定サービスに最適化。Google が管理・更新。
特定サービスに最適化。Google が管理・更新。
精密カスタムロール
必要な権限だけを独自に組み合わせ。最小権限の徹底実現。
必要な権限だけを独自に組み合わせ。最小権限の徹底実現。
RESOURCE / リソース(何に対して)
🏢 組織(Organization)— 全体に継承
📁 フォルダ(Folder)— 部門単位
📂 プロジェクト(Project)— アプリ単位
⚙️ 個別リソース(VM・バケット・DB)
⚠️ 権限は上位から下位へ継承。下位では取り消せない。
3 種類のロール詳細比較
| 種類 | 権限の範囲 | 管理主体 | 推奨度 | 使い所 |
|---|---|---|---|---|
基本ロールOwner/Editor/Viewer | プロジェクト全体に広範な権限。非常に粗い粒度。 | 本番禁止 | テスト環境・サンドボックスのみ | |
事前定義ロールroles/bigquery.dataViewer | 特定サービスの特定操作に最適化された細かい権限セット | Google(自動更新) | 推奨 | ほとんどのユースケース |
| カスタムロール | ユーザーが個別権限を選んで組み合わせた独自ロール | ユーザー(手動管理) | 精密制御 | 特殊なコンプライアンス要件 |
サービスアカウントの安全管理
❌ サービスアカウントキーの危険性
JSON キーファイルは有効期限なしの認証情報。漏洩すると攻撃者が任意の時間・場所から GCP にアクセス可能。コードリポジトリへの誤コミットが最大リスク。
組織ポリシーで禁止推奨:
constraints/iam.disableServiceAccountKeyCreation✅ キーなしの代替認証手法
- ①Application Default Credentials(ADC)
— VM・Cloud Run は自動認証 - ②Workload Identity(GKE)
— Pod に SA を直接紐付け - ③Workload Identity Federation
— AWS・GitHub Actions との連携(短期トークン)
✅ ベストプラクティス:IAM
- 基本ロール(Owner/Editor/Viewer)は本番環境で絶対に使用しない。事前定義ロールを使う。
- 個人ではなくグループにロールを付与する(メンバー変更時の管理効率化)。
- 最小権限の原則:タスクに必要な最小限のロールのみを付与する。
- IAM Recommender で過剰権限を定期的に検出・削除する。
- サービスアカウントキーの作成を組織ポリシーで禁止し、ADC / Workload Identity を使用する。
- Admin Activity 監査ログで権限変更を継続的に監視する。
5.4 Encryption & Data Protection
暗号化とデータ保護
データの 3 つの状態での暗号化と、Cloud KMS による鍵管理オプションを理解します。
データの 3 つの状態と暗号化
①
保存中(Data at Rest)
ストレージ(ディスク・データベース)に保存された状態のデータ。例:Cloud Storage・BigQuery・Persistent Disk のデータ。
Google のデフォルト:AES-256 で全データを自動暗号化(追加設定・費用不要)
Google のデフォルト:AES-256 で全データを自動暗号化(追加設定・費用不要)
②
転送中(Data in Transit)
ネットワーク経由で移動中のデータ。例:ブラウザから Cloud Storage へのアップロード・サービス間 API 通信。
Google のデフォルト:TLS 1.2 以上で全通信を自動暗号化。内部通信は ALTS を使用。
Google のデフォルト:TLS 1.2 以上で全通信を自動暗号化。内部通信は ALTS を使用。
③
使用中(Data in Use)
メモリ(RAM)上で処理されている状態のデータ。従来は平文のままだった唯一の状態。
Confidential VM・Confidential GKE Nodes で AMD SEV 技術を使いメモリも暗号化。
Confidential VM・Confidential GKE Nodes で AMD SEV 技術を使いメモリも暗号化。
🔑 重要な試験ポイント:Google Cloud は保存中・転送中のデータを追加設定なしでデフォルト暗号化します。 「使用中」のデータを暗号化するのはConfidential VM の特徴です(AMD SEV 技術)。
Cloud KMS:暗号鍵管理の 3 段階
| 管理方式 | 鍵の管理主体 | コスト | 主なユースケース | 使用例 |
|---|---|---|---|---|
| 🔑 Google-Managed Keys (デフォルト) | Google が自動管理・ローテーション | 無料 | 一般的なワークロード。追加設定不要。 | ほとんどのケースで十分 |
| 🗝️ CMEK Customer-Managed Encryption Keys | ユーザーが Cloud KMS で管理。鍵の無効化・削除をユーザーが制御。 | KMS 利用料 | 規制業界(金融・医療・政府)。鍵を無効化するとデータへのアクセス不可。 | コンプライアンス必須の場合 |
| 🔐 CSEK Customer-Supplied Encryption Keys | ユーザーが Google Cloud 外で鍵を管理。リクエストのたびに提供。 | 高い管理コスト | 鍵を Google に一切渡したくない最高セキュリティ要件。 | 極めて機密性の高いデータ |
Cloud HSM
FIPS 140-2 Level 3 認証のハードウェアセキュリティモジュール。物理的に改ざん困難なハードウェアで鍵を保護。PCI DSS・HIPAA 等の規制で必要な場合。
最高レベル保護
Confidential VM
処理中(メモリ上)のデータも暗号化。AMD SEV(Secure Encrypted Virtualization)技術を使用。Google のハイパーバイザーもメモリを読めない。
使用中も保護
Secret Manager
API キー・パスワード・証明書などの機密情報を安全に管理。コードへのハードコード禁止。バージョン管理・アクセス制御・監査ログ付き。
シークレット管理
✅ ベストプラクティス:暗号化
- 一般ワークロード → Google-Managed Keys(デフォルト・無料)で十分。
- 規制対応(金融・医療・GDPR)→ CMEK で Cloud KMS により鍵をユーザー管理する。
- 鍵を Google に渡したくない極秘要件 → CSEK(管理コストと要件を慎重に評価)。
- 処理中のデータも保護が必要 → Confidential VM を使用。
- API キー・パスワードはコードに直書きせず、必ずSecret Manager を使用。
5.5 Network Security
ネットワークセキュリティ
Cloud Armor・Cloud IAP・VPC Service Controls の役割の違いを正確に理解することが試験の鍵です。
Cloud Armor
DDoS 防御 + WAF(Web Application Firewall)
グローバルロードバランサーの手前でトラフィックをフィルタリング。Google のグローバルネットワークのエッジで攻撃を遮断。
グローバルロードバランサーの手前でトラフィックをフィルタリング。Google のグローバルネットワークのエッジで攻撃を遮断。
- L3/L4 DDoS を自動的に検知・緩和
- OWASP Top 10 の WAF ルールを適用
- IP・地域ベースのブロック・レート制限
- Adaptive Protection(ML で攻撃自動検出)
外部攻撃を防御
Cloud IAP(Identity-Aware Proxy)
VPN 不要のゼロトラストアクセス制御
アプリ単位で認証・認可を実施。すべてのアクセスをログ記録。
アプリ単位で認証・認可を実施。すべてのアクセスをログ記録。
- VPN なしで社内アプリへセキュアアクセス
- アクセスのたびに Google 認証 + MFA
- IAM で誰がアクセスできるかを細かく制御
- SSH・RDP への TCP トンネリングにも対応
ゼロトラスト実装
VPC Service Controls(VPC SC)
データ流出(Exfiltration)防止の境界線
GCP サービスの周囲にセキュリティ境界を作成。たとえ認証情報を盗まれても境界外からのアクセスをブロック。
GCP サービスの周囲にセキュリティ境界を作成。たとえ認証情報を盗まれても境界外からのアクセスをブロック。
- BigQuery・Cloud Storage 等の周りに境界
- 認証情報盗難後の外部コピーを物理的にブロック
- 本番適用前に Dry Run モードで影響確認
データ流出防止
⚠️ 試験頻出:3 サービスの役割の違い
Cloud Armor:外部からの攻撃(DDoS・WAF)をブロックする → 外部攻撃防御
Cloud IAP:アクセスのたびに認証・認可する → ゼロトラストアクセス制御
VPC Service Controls:データを境界内に閉じ込める → 内部からのデータ流出防止
Cloud Armor:外部からの攻撃(DDoS・WAF)をブロックする → 外部攻撃防御
Cloud IAP:アクセスのたびに認証・認可する → ゼロトラストアクセス制御
VPC Service Controls:データを境界内に閉じ込める → 内部からのデータ流出防止
✅ ベストプラクティス:ネットワークセキュリティ
- すべての本番 ALB(Application Load Balancer)にCloud Armor を設定する。
- SSH・RDP へのアクセスはCloud IAP 経由のみに限定し、VPN・外部 IP を不要にする。
- 機密データを含む BigQuery・Cloud Storage にはVPC SC を適用する(Dry Run で確認後に本番適用)。
- VM に外部 IP を付けず、Cloud NAT でアウトバウンドのみを確保する。
- VPC フローログを有効化してネットワークトラフィックを記録・監査する。
5.6 Threat Detection & Security Monitoring
脅威検出とセキュリティ監視
Security Command Center・監査ログの 4 種類・Cloud IDS・Chronicle の役割と使い分けを理解します。
Cloud 監査ログの 4 種類最重要
| ログ種別 | 記録内容 | デフォルト | 料金 | 保持期間 |
|---|---|---|---|---|
| ① Admin Activity (管理アクティビティ) | リソース作成・削除・IAM 変更・設定変更など「設定を変えた」操作 | 常に有効 無効化不可 | 無料 | 400 日 |
| ② Data Access (データアクセス) | BigQuery クエリ・Cloud Storage ダウンロードなど「データを読み書きした」操作 | デフォルト無効 要有効化 | 有料(大量) | 30 日 |
| ③ System Event (システムイベント) | Google システムによる自動操作(ライブマイグレーション・自動スケーリング等) | 常に有効 | 無料 | 400 日 |
| ④ Policy Denied (ポリシー拒否) | VPC Service Controls でブロックされたアクセスの記録 | 要有効化 | 有料 | 30 日 |
⚠️ 試験頻出の区別:Admin Activity(管理アクティビティ)は「設定を変えた」操作 → 常に有効・無料。Data Access(データアクセス)は「データを読み書きした」操作 → デフォルト無効・有効化が必要・有料。 機密データを扱うサービスでは必ず Data Access ログを有効化する。
Security Command Center(SCC)
🎯 SCC が自動検出するもの
設定ミス(Misconfiguration)
公開されている Cloud Storage バケット・外部 IP の不適切な VM・弱いファイアウォールルール・MFA が未設定の特権ユーザー
公開されている Cloud Storage バケット・外部 IP の不適切な VM・弱いファイアウォールルール・MFA が未設定の特権ユーザー
アクティブな脅威
マルウェアの実行・異常な API コール(クリプトマイニング)・侵害された認証情報の利用・データ流出の試み
マルウェアの実行・異常な API コール(クリプトマイニング)・侵害された認証情報の利用・データ流出の試み
脆弱性
脆弱なソフトウェアバージョン・CVE(既知の脆弱性)・コンテナイメージの脆弱性
脆弱なソフトウェアバージョン・CVE(既知の脆弱性)・コンテナイメージの脆弱性
🔍 他のセキュリティツールとの違い
SCC
GCP 全体の脅威・設定ミス・脆弱性を一元可視化するダッシュボード。CSPM(Cloud Security Posture Management)。
GCP 全体の脅威・設定ミス・脆弱性を一元可視化するダッシュボード。CSPM(Cloud Security Posture Management)。
Cloud IDS
ネットワークトラフィックを監視・検知(アラートのみ)。Palo Alto 脅威インテリジェンス活用。
ネットワークトラフィックを監視・検知(アラートのみ)。Palo Alto 脅威インテリジェンス活用。
Chronicle
Google スケールの SIEM / SOAR。ペタバイトのセキュリティログを超高速分析。脅威ハンティング。
Google スケールの SIEM / SOAR。ペタバイトのセキュリティログを超高速分析。脅威ハンティング。
✅ ベストプラクティス:セキュリティ監視
- 機密データを扱うサービスではData Access 監査ログを必ず有効化する。
- ログシンクで BigQuery へエクスポートして長期保存・SQL 分析を可能にする。
- Security Command Centerを有効化してセキュリティ状況を継続的に自動スキャンする。
- SCC の検出結果(Findings)に対するアラートを設定し、高リスク項目を迅速に修正する。
- Cloud Armor + Cloud IDS の組み合わせで「ブロック」と「監視」の多層防御を構築する。
5.7 Compliance & Regulations
コンプライアンスと規制対応
GDPR・HIPAA・PCI DSS の要点と、Google Cloud のコンプライアンス認証・支援サービスを理解します。
GDPR
EU 一般データ保護規則
EU 居住者のデータを扱う全企業に適用(EU 外の企業も対象)。
削除権・アクセス権・ポータビリティ権。
違反時は最大 2,000 万ユーロ or 売上の 4%。
削除権・アクセス権・ポータビリティ権。
違反時は最大 2,000 万ユーロ or 売上の 4%。
EU データ保護
HIPAA
米国医療情報保護法
PHI(医療情報)を扱う米国の医療機関・保険会社に適用。
Google Cloud は BAA(Business Associate Agreement)を提供。
Cloud Healthcare API が HIPAA 対応。
Google Cloud は BAA(Business Associate Agreement)を提供。
Cloud Healthcare API が HIPAA 対応。
医療情報保護
PCI
DSS
DSS
クレジットカード業界基準
カード情報を扱う全企業に適用。Visa / Mastercard 等が策定。
Google Cloud の多くのサービスが PCI DSS Level 1 認定。
暗号化・アクセス制御・監査ログが要件。
Google Cloud の多くのサービスが PCI DSS Level 1 認定。
暗号化・アクセス制御・監査ログが要件。
決済セキュリティ
ISO
27001
27001
情報セキュリティ管理
情報セキュリティ管理の国際規格。
ISO 27017(クラウドセキュリティ)
ISO 27018(クラウド個人情報保護)
Google Cloud は認証取得済み。
ISO 27017(クラウドセキュリティ)
ISO 27018(クラウド個人情報保護)
Google Cloud は認証取得済み。
国際規格
📑 Compliance Reports Manager
Google Cloud のコンプライアンス認証文書(SOC レポート・ISO 認証書等)をセルフサービスでダウンロードできるツール。監査担当者への証拠提出が数分で完了。
🔒 Assured Workloads
規制要件(FedRAMP・HIPAA 等)に適合した論理的な境界をクリックで構築。データ保管地域の強制・担当者アクセス制限・暗号化コントロールを自動化。
コンプライアンス自動化
🌏 データ主権とリージョン選択:EU のデータは EU リージョン(
europe-west1等)、日本のデータは日本リージョン(asia-northeast1 東京)に保管。 組織ポリシーconstraints/gcp.resourceLocationsで指定リージョン以外でのリソース作成を禁止することで GDPR 等のデータ主権要件に対応できます。5.8 Data Privacy & Sensitive Data Protection
データプライバシーと Sensitive Data Protection
匿名化・仮名化・トークン化の違い(再識別可否・GDPR 適用有無)が試験で最も問われるポイントです。
Sensitive Data Protection(旧 Cloud DLP)とは:テキスト・画像・構造化データ内の機密情報を自動検出・分類・保護するサービス。 150 以上の組み込み情報タイプ(PII・医療情報・認証情報など)に対応。
7 つの保護手法
① 検出
どこに機密データがあるかを発見するだけ。BigQueryの全テーブルをスキャンして PII を含む列を特定。
変更なし → 場所の把握のみ
② マスキング
一部を「*」や「X」で置き換え。末尾のみ表示などで必要最小限を残す。
090-1234-5678 → ***-****-5678
③ 仮名化 ⚠️
識別子を仮の識別子に置換。変換テーブルで元に戻せる(再識別可能)。GDPR 引き続き適用。
田中太郎 → UID-a7f3k
④ 匿名化 ✅
識別情報を完全に除去・元に戻せない。GDPR 規制対象外になる。研究データの公開に最適。
田中太郎・渋谷区 → 30代男性・東京都内
⑤ トークン化
値をランダムなトークンに置換。同じ形式・長さを保つことも可能。PCI DSS のカードデータに最適。
4111-xxxx → TOKEN-ab3f8x
⑥ 暗号化
暗号化キーで暗号化。鍵があれば復号可能。鍵管理が重要。Cloud KMS と組み合わせる。
090-1234-5678 → 3f8a…9d2c
⑦ 日付シフト
日付をランダムにずらす。統計的特性を保ちつつ個人を特定できなくする。医療・研究データに活用。
2024-01-15 → 2024-03-27(±数ヶ月)
⚠️ 試験の超頻出:匿名化 vs 仮名化の違い
匿名化(Anonymization):再識別不可能 → GDPR 規制対象外。データを公開・共有したい場合。
仮名化(Pseudonymization):変換テーブルで再識別可能 → GDPR 引き続き適用。開発・テスト環境で本番データを使いたい場合。
匿名化(Anonymization):再識別不可能 → GDPR 規制対象外。データを公開・共有したい場合。
仮名化(Pseudonymization):変換テーブルで再識別可能 → GDPR 引き続き適用。開発・テスト環境で本番データを使いたい場合。
開発・テスト環境
本番データを使う必要がある場合 →仮名化
元データへの変換が可能なため、後から正式データでの検証もできる
元データへの変換が可能なため、後から正式データでの検証もできる
データの公開・研究利用
外部に公開・第三者と共有する場合 →匿名化
GDPR 対象外になるため、規制の制約なしに活用できる
GDPR 対象外になるため、規制の制約なしに活用できる
PCI DSS・決済データ
クレジットカード番号の保護 →トークン化
同じ形式・長さを維持しつつ実際のカード番号を隠蔽
同じ形式・長さを維持しつつ実際のカード番号を隠蔽
Exam Preparation
試験直前チェックリスト&頻出パターン
Section 5 の重要ポイントを確認し、頻出問題パターンで理解を深めましょう。
基礎・責任共有・ゼロトラスト
✓
責任共有モデルで Google とユーザーがそれぞれ何に責任を持つか説明できる✓
ゼロトラスト・BeyondCorp の「ネットワーク内でも信頼しない」概念を説明できる✓
多層防御(Defense in Depth)の 8 層を大まかに説明できる✓
Cloud IAP が「VPN 不要のゼロトラストアクセス制御」であることを説明できるIAM
✓
基本ロール(Owner/Editor/Viewer)を本番環境で使ってはいけない理由を説明できる✓
事前定義ロール・カスタムロールの違いと使い分けを説明できる✓
サービスアカウントキーのリスクと ADC・Workload Identity の代替手法を説明できる✓
最小権限の原則の重要性を説明できる暗号化・ネットワーク
✓
暗号化の 3 状態(保存中・転送中・使用中)と Google のデフォルト対応を説明できる✓
Google-Managed / CMEK / CSEK の違いと選択基準を説明できる✓
Confidential VM が「使用中のデータも暗号化」することを説明できる✓
Cloud Armor・Cloud IAP・VPC SC の役割の違いを即答できる監視・コンプライアンス・DLP
✓
監査ログの 4 種類(Admin Activity / Data Access / System Event / Policy Denied)を説明できる✓
Admin Activity(常時有効・無料)と Data Access(要有効化・有料)の違いを説明できる✓
匿名化(再識別不可・GDPR 対象外)と仮名化(再識別可能・GDPR 対象)の違いを説明できる✓
GDPR・HIPAA・PCI DSS の概要とそれぞれの適用対象を説明できる頻出問題パターンと解法
01
責任共有モデル
「Cloud SQL を使用する企業で顧客の個人情報が漏洩した。Google と企業はそれぞれ何に責任を持つか?」
- Cloud SQL は PaaS → OS・エンジンは Google が管理
- データへのアクセス制御(IAM)はユーザーの責任
- 個人情報の内容・アクセス管理はユーザーの責任
Google はインフラ保護、企業はデータとアクセス管理に責任
02
暗号化鍵の選択
「金融機関が GCP に顧客データを保存。規制で『鍵は自社が管理しなければならない』と定められている。」
- 「自社が鍵を管理」→ Google-Managed では不可
- Cloud KMS でユーザーが鍵を作成・管理 → CMEK が適切
- CSEK は管理コストが高い・今回は不要
答え:CMEK(Customer-Managed Encryption Keys)+ Cloud KMS
03
匿名化 vs 仮名化
「医療研究機関が患者データを研究に使用したい。患者を特定できないようにしつつ GDPR 規制対象外にしたい。」
- GDPR 対象外にしたい → 再識別不可能であること
- 仮名化は再識別可能 → GDPR 引き続き適用される
- 匿名化は再識別不可能 → GDPR 対象外になる
答え:匿名化(Anonymization / De-identification)
04
VPC SC の活用
「BigQuery に機密データを保存。社員のアカウントが侵害されても、外部プロジェクトへのデータエクスポートを防ぎたい。」
- 認証情報が盗まれても境界外へのデータ移動を防ぎたい
- ファイアウォールや IAM だけでは認証情報盗難後は防げない
- VPC SC がデータの外部流出を境界で防止する
答え:VPC Service Controls(データ流出防止)
混同しやすいポイントの整理
| 混同パターン | ✅ 正しい理解 |
|---|---|
| Cloud Armor = Cloud IAP | Cloud Armor は外部攻撃(DDoS/WAF)をブロック。Cloud IAP はアクセスのたびに認証・認可するゼロトラスト実装。 |
| CMEK = CSEK | CMEK は Cloud KMS に鍵を保管(ユーザーが管理)。CSEK は GCP 外で管理(リクエストのたびにユーザーが提供)。 |
| 匿名化 = 仮名化 | 匿名化は再識別不可(GDPR 対象外)。仮名化は変換テーブルで再識別可能(GDPR 引き続き適用)。 |
| Admin Activity = Data Access ログ | Admin Activity は「設定変更」(常時有効・無料)。Data Access は「データの読み書き」(デフォルト無効・有料)。 |
| VPC SC = ファイアウォール | ファイアウォールは L4 の通信制御。VPC SC は認証済みアクセスも含む API アクセスの境界制御(データ流出防止)。 |
| SCC = Cloud Logging | SCC は脅威・設定ミスの可視化と検出。Cloud Logging はログの収集・保存・分析基盤。 |
| Google が全て守る | Google はインフラを守るが、データとアクセス管理(IAM)はユーザーの責任(責任共有モデル)。 |