Google Workspace Administrator 認定資格
Associate Google Workspace
Administrator 完全試験対策
初学者からスーパー管理者まで — 試験の全出題範囲を網羅した詳細解説ガイド。各機能の仕組み、設定手順、ベストプラクティス、公式ソースを体系的にまとめました。
出題ドメイン一覧
20%
Section 1
ユーザー・ドメイン・ディレクトリ管理
23%
Section 2
コアWorkspaceサービス管理
15%
Section 3
データガバナンス・コンプライアンス
20%
Section 4
セキュリティ・アクセス制御
10%
Section 5
ブラウザ・エンドポイント管理
13%
Section 6
監視・トラブルシューティング
S1
ユーザーアカウント・ドメイン・ディレクトリの管理
配点比率 約20% — 試験頻出度: 高
1-1. ユーザーライフサイクル管理
ユーザーアカウントは入社から退職まで一貫したライフサイクル管理が必要です。
| 操作 | 用途 | データ保持 | ライセンス | 復元可否 |
|---|---|---|---|---|
| 停止 (Suspend) | 一時的なアクセス禁止 | 保持 | 消費したまま | いつでも可 |
| 削除 (Delete) | アカウントの完全削除 | 削除される | 解放 | 20日以内のみ |
| 復元 (Restore) | 削除アカウントの復元 | 復元される | 再消費 | 削除後20日以内 |
| アーカイブ (Archive) | 退職者データの長期保存 | 保持 | 安価なアーカイブライセンス | 通常ライセンスで復活 |
ベストプラクティス — 退職者処理の標準フロー
① アカウントの停止(即時)→ ② Drive データの所有権を別ユーザーへ移転 →③ ライセンスをアーカイブに変更(コスト削減)→④ 一定期間後にアカウントを完全削除重要な注意点
削除後20日を過ぎると完全に復元不可になります。重要なデータは削除前に必ず所有権移転またはバックアップを実施してください。| 移行元環境 | 推奨ツール | 対応データ |
|---|---|---|
| Microsoft Exchange / Outlook | GWMME | メール・カレンダー・連絡先 |
| 他のGoogle Workspaceドメイン | データ移行サービス (Admin Console) | Gmail・カレンダー・Drive |
| IMAP対応メールサーバー | IMAP移行 (Admin Console) | メールのみ |
| 大規模・カスタム要件 | Google Workspace Migrate | メール・Drive・サイト |
| 外部LDAP/Active Directory | GCDS (Google Cloud Directory Sync) | ユーザー・グループ属性 |
SAML SSO 設定の要点
SP-initiated SSO(Google側からログイン開始)とIdP-initiated SSO(IdPダッシュボードからログイン開始)の2パターンがある。属性マッピングではemail を Google の主要識別子として必ず設定すること。1-2. 組織部門(OU)の設計と管理
OUにポリシーを設定すると配下の全リソースに継承されます。
① OU階層の設計例
OU設計のベストプラクティス
- OU の深さは 5階層以内 に抑える
- 「部署(機能)」ではなく「ポリシー」ベース で設計する
- 特殊アカウント(会議室等)は専用 OU に分離
公式ドキュメント
組織部門(OU)の作成と管理1-3. グループの管理
| グループタイプ | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| 配信リスト | メール一斉送信 | 宛先として指定するだけで全メンバーに届く |
| Collaborative Inbox | チームでのメール対応 | メールの担当者割り当てとステータス管理が可能 |
| セキュリティグループ | IAM・アクセス制御 | Google Cloud リソースへのアクセス制御に使用 |
| 動的グループ | 自動メンバー管理 | 属性(部署、役職、拠点)条件でメンバーを自動追加 |
② 動的グループの設定例
グループ管理のベストプラクティス
大規模組織では動的グループを活用し、人事異動時のメンバー管理を自動化する。外部ユーザーへのグループアクセスは業務上の必要性が確認できたものに限定する。1-4. ドメインの管理
| 種別 | 説明 | 用途 |
|---|---|---|
| プライマリドメイン | 最初に登録したドメイン | 管理の基準となるドメイン |
| セカンダリドメイン | 追加登録したドメイン | 別ブランドや地域ごとのメールアドレス |
| ドメインエイリアス | 既存ドメインへの別名 | @example.jp を @example.com のエイリアスとして設定 |
ドメイン確認のベストプラクティス
ドメイン確認にはTXTレコード方式を推奨。CNAME方式はWebサーバーの設定と干渉する場合があるため避ける。公式ドキュメント
ドメインの追加と確認1-5. 建物・リソースカレンダーの管理
③ リソース作成の階層
リソース管理のベストプラクティス
リソース名には検索しやすいキーワードを含める(例:東京-3F-会議室A-定員10名)。大量登録はgam ツールや CSV インポートで一括作成が効率的。公式ドキュメント
カレンダーリソースの管理S2
コアWorkspaceサービスの管理
配点比率 約23% — 最大配点ドメイン
2-1. Gmailの設定と管理
Gmailの管理では、メールセキュリティの3大設定(SPF/DKIM/DMARC)の理解が試験で最も頻出です。
| 設定 | フルネーム | 目的 | 実装場所 |
|---|---|---|---|
| SPF | Sender Policy Framework | 自ドメインから送信を許可するIPアドレスを宣言。なりすまし送信を防止 | DNS TXTレコード |
| DKIM | DomainKeys Identified Mail | 送信メールに電子署名を付与し、改ざんを防止 | Admin コンソール + DNS |
| DMARC | Domain-based Message Authentication | SPF/DKIMの結果に基づくメール処理ポリシーを定義 | DNS TXTレコード |
| フィッシング対策 | — | 不審なリンクの事前スキャン、添付ファイルのサンドボックス分析 | Admin コンソール |
④ SPF レコードの構造
⑤ DMARC ポリシーの段階的強化
Gmail セキュリティのベストプラクティス
SPF・DKIM・DMARCの3つがそろって初めて強固なメール認証体制が完成する。DMARCは必ずp=none から始め段階的に強化すること。2-2. Google Driveの設定と管理
⑥ 共有設定の階層構造
| 権限レベル(共有ドライブ) | できること |
|---|---|
| マネージャー | メンバー管理・設定変更・全コンテンツ操作 |
| コンテンツ管理者 | すべてのコンテンツの追加・編集・移動・削除 |
| コントリビューター | ファイルの追加・編集(削除不可) |
| コメント投稿者 | コメントのみ(編集不可) |
| 閲覧者 | 閲覧のみ |
Google Drive 管理のベストプラクティス
チームの共有資産は必ず共有ドライブに保存する(ファイルが組織に帰属し、退職後もデータが失われない)。公式ドキュメント
共有ドライブの管理2-3. Calendar / Meet / Chat / Gemini の管理
| 外部共有設定(Calendar) | 説明 | 推奨 |
|---|---|---|
| 空き時間のみ共有 | 詳細を隠して空き/予定ありのみ表示 | 推奨デフォルト |
| 予定のタイトルと時間のみ | 詳細は非表示 | |
| 全ての情報を共有 | 詳細含めて外部に公開 | 業務必要時のみ |
| 共有しない | 外部からは全く見えない |
Gemini の重要ポイント
Google Workspace の Gemini は組織のデータをモデルの学習に使用しないことが保証されています。S3
データガバナンスとコンプライアンス
配点比率 約15% — 法的・規制対応に必須
3-1. Google Vault による eDiscovery とデータ保持
| 機能 | 説明 | 対象サービス |
|---|---|---|
| 保持ルール (Retention Rules) | データを自動的に一定期間保持または削除 | Gmail, Drive, Chat, Meet |
| ホールド (Holds) | 訴訟・調査のため特定データの削除を停止 | 全サービス |
| 検索 (Search) | キーワード・日付・送受信者などで横断検索 | 全サービス |
| エクスポート (Export) | 検索結果を法的手続きに使えるフォーマットで出力 | 全サービス |
⑦ 保持ルールの設定例
Vault 管理のベストプラクティス
ホールドと保持ルールが競合する場合、ホールドが必ず優先されます。ホールドを設定したら法務部門など関係者に必ず通知すること。公式ドキュメント
Google Vault の概要3-2. データ損失防止(DLP)ルールの作成と管理
Gmail(送受信メール・添付ファイル)Google Drive(ファイルコンテンツ)Google Chat(メッセージ内容)
⑧ DLP ルール設定フロー
公式ドキュメント
DLP ルールの作成と管理S4
セキュリティポリシーとアクセス制御
配点比率 約20% — セキュリティの核心
4-1. ユーザーアクセスの保護
| 2SV方式 | セキュリティ | フィッシング耐性 | 推奨度 |
|---|---|---|---|
| セキュリティキー(FIDO2) | 最高 | あり | 管理者必須 |
| パスキー(Passkey) | 高 | あり | 強く推奨 |
| Google Authenticator(TOTP) | 高 | 限定的 | 推奨 |
| バックアップコード | 中 | なし | 緊急時のみ |
| SMS / 音声通話 | 低 | なし | 可能なら無効化 |
2SV 導入のベストプラクティス
管理者アカウントにはセキュリティキー(FIDO2)の使用を必須にする。SMS方式は SIMスワップ攻撃に脆弱なため可能な限り無効化する。| ロール | 権限範囲 | 付与対象 |
|---|---|---|
| スーパー管理者 | 全権限 | 最小人数のみ(最低2名)。日常業務には使用しない |
| グループ管理者 | グループの管理 | ヘルプデスクスタッフ |
| ユーザー管理者 | ユーザーアカウントの管理 | IT担当者 |
| Vault管理者 | Vault の操作 | 法務・コンプライアンス担当者 |
| カスタムロール | 指定した権限のみ | 特定の管理タスクが必要な場合 |
S5
ブラウザとエンドポイントの管理
配点比率 約10% — デバイス管理の基本
5-1. モバイルデバイスの管理
| 管理方式 | 機能範囲 | ユースケース |
|---|---|---|
| 基本モバイル管理(無料) | 最低限のポリシー適用 | BYOD(個人デバイス)の最低限管理 |
| 高度なモバイル管理(MDM) | 完全なデバイス制御 | 会社支給デバイスの完全管理 |
| サードパーティ MDM | カスタム要件対応 | 複雑なポリシーや既存 MDM 基盤との統合 |
⑨ 退職者デバイスのオフボーディングフロー
モバイル管理のベストプラクティス
BYOD デバイスには「アカウントワイプ(会社データのみ削除)」を実施し、個人データへの影響を最小限にする。公式ドキュメント
モバイルデバイス管理の概要5-2. Chrome ブラウザの管理
⑩ Chrome ブラウザの登録手順
Chrome 管理のベストプラクティス
拡張機能は許可リスト方式で管理し、未審査の拡張機能を禁止する。Chrome の自動更新を強制し、古いバージョンのセキュリティリスクを排除する。公式ドキュメント
Chrome Browser Cloud ManagementS6
監視とトラブルシューティング
配点比率 約13% — 実務直結スキル
6-1. 問題の特定と診断
⑪ 問題診断のファーストステップ
6-2. メール配信問題のトラブルシューティング
⑫ Email Log Search での調査フロー
6-3. Meet 品質問題の診断
⑬ Meet 品質ツールの見方と診断フロー
6-4. サポートリソースの活用
⑭ HAR ファイルの生成手順(Chrome)
| ログ種別 | 収集方法 | 用途 |
|---|---|---|
| HAR ファイル | ブラウザの開発者ツール → Network タブ | ブラウザとサーバー間の通信を記録 |
| Admin コンソール監査ログ | Admin コンソール → レポート | 管理操作の履歴 |
| メールログ | Email Log Search | メール配信の詳細 |
| デバイスログ | Admin コンソール → デバイス | モバイル/Chrome のアクティビティ |
サポートケース作成のベストプラクティス
① 問題の再現手順を具体的に記載 →② 影響範囲を明確化 →③ 既に試した対処法を列挙 →④必要なログを添付。事前準備が解決時間を大幅に短縮します。